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春日学園少年野球クラブブログ

春日学園少年野球クラブ(代表)

8月31日23時にクラウドファンディングが終了しました。
最終的には目標金額の202%の資金があつまり、本検診事業の世間の注目の高さを実感しました。
また高校野球の投球酷使の問題と時期が重なったのもよかったかもしれません。
また当チームからも拡散のみならず実際に寄付してくださった方が何人かいました。
改めて御礼申し上げます。

さて、クラウドファンディングには前回のように、ブログのように、ファンディングにまつわる話をかく覧があり、私も何度か投稿しました。
その中で春日学園少年野球クラブにまつわる話も幾つかしましたので、引き続き今回もその抜粋記事を載せたいと思います。

***

 私は5年前、この検診事業を開始する際に、これとは別に少年野球チームを新たに立ち上げました。その名も「春日学園少年野球クラブ」、本文中にもあるように、いままでの少年野球チームとは全く別のアプローチのチームで、今回の新着情報1でも「ヤキュイク」というサイトから取材をうけ、また以前朝日新聞の全国版でも紹介され、ちょっとした話題のチームになりつつあります。

設立から5年たったいまでも私が代表を務め、選手は40名以上を誇ります。
今後はこの「春日メソッド」も検診事業と並行して全国に広げる活動を行っていきたいと考えております。

ちなみに今回の小型MRI 開発の件もウェブ記事でいくつか取り上げていただきました(新着情報3参照)が、その中の(読者)コメントに、「検診よりまず少年野球の制度をみ直すのが先決」、という趣旨のものがありましたが、実は私は少年野球の現状の改善を図ることを目的とした少年野球チームを上記の通りすでに立ち上げていました。

この5年、他チームの酷使された選手の肘を注視(検診)しつつ、新たな明るく怪我のない新しい少年野球の形を全国に向けて発信しようと、両面からの活動で少年野球の基盤を変えていけるような活動をしています。

さてこの少年野球チーム、どこが画期的かといえば、活動理念でご納得いただけると思います。
ホームページ
<http://kasugagakuenelmbt.web.fc2.com>

1. 罵声指導の禁止
2. (練習時間)週末1/4ルール
3. 程度な試合数と厳密な投球制限、それによる肩、肘酷使の禁止
4. 筑波大学コーチング学大学院生及びそのOBによる専門的な指導
5. 父母会設立の禁止

が大きな柱です。

1. 皆様すでにご存知の方も多いように、子供の野球離れは深刻です。深刻の域を超えてすでに小学生レベルではマイナースポーツに転落しつつあります。その最大の原因は、親御さんたちへの印象の悪さが筆頭にあがります。そしてその代表格が「罵声指導」になります。

私は全国一律に罵声指導を禁止(退場や出場停止などの罰則)するだけでも周りの印象が変わり、かなりの効果があると思います。罵声指導で生まれるものは、選手にも指導者にも親御さんにもなにもありません。指導者の皆様には罵声をだすエネルギーを、どううまく指導するかという方向に注力を変えていただきたいと願っております。

2. は練習時間は週末土曜か日曜の午前か午後のみとするということです。
つくば市近郊(あるいは全国的にもそうだと思いますが)の野球少年は土日朝から晩まで野球漬けになっています。長い練習時間には様々な問題があります。これは単純に故障者が増える、だけではありません。例えば一生のうちの貴重な時間の家族とすごせる時間の制約であったり、(野球漬けになることによる)人間としての幅を広げるチャンスを狭めたり、といったこと、ここで書ききれないほど多種多様です。なにより「小学校時代に既に野球で燃え尽きてしまう」といった、野球関係者としてはなんともやりきれないことも起きてしまっています。練習はさっと集中してやって、あとの週末はほかのいろんなことにチャレンジしてもらいたいと私は考えています。

3. に関してはいうまでもありません。試合での投球制限は徹底して行っています。
これは今ではチームのご父兄も完全に理解されており、好投している投手を投球数制限でかえて逆転負けをしてもだれも文句をいう方はいらっしゃいません。

4. に関しては大学からは公平に、ほかのチームへもコーチが派遣されているのですが、ほかのチームと決定的に違うのは、単に技術指導をしてもらうだけでなく、練習メニューの構築から試合への選手選抜まで大きな権限をもっていただいている、ということです。
これにより練習は非常に洗練されていますし、なんといっても若いコーチでチームの雰囲気が明るくなります。ご父兄の負担もへり、かつコーチ自身も大きな経験を積むことができます(指導者を目指している彼らは非常に勉強になる、といってくれます)。さらに大学院コーチという選手としてもコーチとしても実績十分な第三者が指導や選手選抜を行うことで、様々なトラブルをすべて回避することができます。これらを自分の子供がチームにいる父親監督がやった場合、周囲はどう思うでしょうか。
もちろんそれでもトラブルが起きた場合は我々父兄が責任をもって対処しますが、実際5年間で大学コーチの活動や決定に関し、父兄からクレームが来たことはただの一度もありません。

5. これ関してはなぜ?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし父母会は絶対にないほうが良いと思っています。いつも大学院コーチ以外で練習を自主的に手伝ってくださる方を中心に父会、というものはチームに存在しますが、それは単に父親同士の交流会のことで、いわゆる父母会は存在しません。
これにも様々な意味がこめられていて、この存在自体も、私は少年野球低下の主因のひとつと考えていますが、理由が多すぎて書ききれません。敢えて少しだけ書けば、人間関係のトラブルが発生しにくくなる要因を断つ、といえば納得していただける(特に少年野球選手の父兄)方もいらっしゃると思います。

さて、5年目で完全に運営軌道に乗ったチームではありますが、当然最初からそんなにうまくいったわけではありません。というより当初は本当に苦しい、苦しい船出でした。部員は小3の息子ひとり、部員集めにチラシを配りをしまくりました。次回はそのチーム創世期の話をさせていただきたいと思います。

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by kasugabucho | 2018-09-05 12:17